フリクシーの新しいサービス「イシヤク」がもたらす変革
前編では、フリクシーが提供している医療機関向け「メルプWEB問診」や、一般ユーザー向け「メルプAI受診相談」を紹介いたしました。後編ではまず、フリクシーの創業者であり代表取締役医師である、吉永 和貴先生との質疑応答をお送りします。
Q1.WEB問診サービス「メルプ」といった患者に沿ったサービスの着想は、何がきっかけだったのでしょうか?
吉永先生:夜間内科クリニックで非常勤として働いていた時に、紙問診にいくつかの課題があることに気づいたことがきっかけです。そのクリニックでは電子カルテと紙問診の組み合わせで運用していました。紙の問診票の場合、患者さんが記入した問診を、まずスタッフがスキャンし、PDFとして電子カルテに取り込みます。私はそのPDFを開いて中の文字を電子カルテに転記して、その作業が終わってから患者さんを診察室に呼んでいました。この当たり前のように行なっている作業を省くことができれば、患者さんの待ち時間を減らせるのではないかと思いました。詳しくは、こちらの「メルプに込められた思い」をご参考いただけますと幸いです。 https://monshin.melp.life/relates/company/
Q2. 「メルプ問診マーケット」や「イシヤク」など、医療提供者の視点からの、診療や治療行為支援といったかゆいところに手が届くサービスの着想は何がきっかけだったのでしょうか?
吉永先生:私が日々の診療で感じている課題がきっかけですね。私が自分で使いたいものを作りたいという思いから、サービスを開発しています。例えば、「イシヤク」の場合、今までの添付文書アプリは、主に薬剤師向けに作られていて、網羅性は担保されているものの医師にとって最も知りたい同効薬剤間の比較や、処方医師のコメントを手軽に検索できませんでした。外来で忙しい医師向けに特化した、薬剤比較アプリがあれば自分が使いたいと思ったことがきっかけです。
後半で紹介された「イシヤク」は、【医師の処方の視点に特化した薬剤アプリ】という目の付け所に驚きました。というのは、これまでも薬剤アプリは多数存在したのですが、あえて医師の薬剤処方時という状況と行動にターゲットを絞ることで、網羅性より比較のしやすさを重視して、医師による短時間での意思決定という、アクション向けに落とし込んで作られていたからです。
実際初めてこの薬剤アプリに触れた際は、リリース直後ということもあり、専門医からみて少し記載を変えた方が良いかな、あるいは追記した方が良いかなと思うような薬剤コメントも存在しました。しかしながら、DI(医薬品情報管理)を見るだけでは味わえない実際の臨床現場での使いどころ、注意点などが記載されていることから、伸びしろが大きいアプリだなと感じたことを覚えています。
さらに代表の吉永先生は、アプリをよりよくするために常にアップデートをしながら、より良い製品にするための努力と行動を欠かさない姿勢が、プロダクトの改良からも伝わります。素直にこうした方が良いのでは、という助言を取り入れて、すぐに改善するという点もまた、ユーザー数を伸ばすきっかけになったのではないか、と考えています。
特にユーザーである医師ならば、実際の使用感などが気になるところです。イシヤクで寄せられる専門医のコメントは、各薬剤に関して教科書的な情報ではなく、実際に使用している医師が専門医目線でどう使うのか、どういうことに注意して使うのか、といった実践的なコメントが記載されています。そのため、今後も多くのユーザーを獲得すると考えられます。常に新しく良いものを追い続け、行動しつづけるフリクシーの技術を今後も注目していきます。
(了)
【出典】
- 株式会社flixy ウェブサイト https://www.flixy.co/
- イシヤク ウェブサイト https://drug.ishiyaku.site
この原稿の執筆に際し、掲載企業からの謝礼は受けとっていません。
株式会社シーエムプラス「LSMIP」から許諾を得て転載する。
医者ならではの視点で最適なタイミングでヘルスケアを届ける、フリクシー(後編) | LSMIP